「ハムストリングスの肉離れ」について、日々の練習では特別意識する事もなく、無事メニューを消化して おり、調子も上向きになり、全く予期していない・普段感じた事もない「不快痛」が練習・競技中に於いて、 急に衝撃に変わる恐ろしさを、ご経験された事があるかもしれません。そこまでいかなくとも、肉離れ的な 比較的軽い症状を抱えているアスリートも結構多いようです。
ハムストリングスとは、大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋の事であり、特に瞬発力を発揮する為の重要 な筋肉です。また、ハムストリングスの役割は静脈血を内臓諸器官に送り返す大変重要なポンプの役目 を担っています。地面を蹴る瞬間において、股関節付近では『収縮』し、膝関節付近では『伸展』をすると いう、複雑な運動を強いられます。よって、肉離れの発生しやすい筋肉部位だと言えるでしょう。
慢性的な筋肉深部の蓄積疲労は「極度の冷え」を伴なっており、ウォーミングアップしきれなかった残存 疲労が長期に渡り蓄積され、オーバーユースとなり、また何らかの複合的要因・原因が重なり「血流不足」 や「酸欠状態」等々が引き起こされ、症状が表面化したものと思われます。
特に、競技中のトップ スピード状況下では、このような事態が急激に起りうる事があるかも知れません。 痛みを感じた時の早期ケアの大切さ・重要性を認識して頂きたいものです。
ローラーの圧痛刺激が「チクリ」とか「チクチク」と感じる痛みがある様だと、その部分は所謂、「肉離れ」的 状態になっている様です。また、ローラーの圧痛刺激で「鈍痛に近い痛み」を感じる様だと慢性的な症状に 成っているかもしれません。両者とも患部の「血流」は悪くなっており、筋腱組織に「極度の冷え」を抱え、 深部に痛みを伴った「シコリ」が存在、直り辛い状態になっている事が多い様です。
施療手順として、初めは患部に柔らかくローラーを転がし、皮膚表面の「うっ血」を取り除いていきます。 この場合、最初から痛みがきつい様だと、その症状は随分と進行している様です。しかし、その多くは「くす ぐったさ」だけを感じる選手が一般的です。ローラーを転がして初めて感じるこの「くすぐったい」が、所謂盲 点となり、多くの選手は、疲労が溜まった状態、即ちアレルギーの反応である事に気付いていない様です。
肉離れ的症状が更に進んでいくと、この「くすぐったさ」は消え、ローラーを転がすと「痛み」を覚え不快症 状を訴える方が多いようです。何れにせよ、この「くすぐったい」は敏感な反応でもあり、決してマイナスには 捉えられていないのが現状のようです。しかしながら、この様な状態でローラー施療を受けられますと症状 の改善は非常に有効であり、その改善と共にトレーニング効果は順調に上がっていく事になります。 |